◆新卒教師なのに学級崩壊クラスをもたされたら
新卒教師,新卒教員なのに,荒れた学級をもたされることがあります。
全国には,かなり多くの例があります。
理由は,いろいろありますが,一つは「荒れた学級」自体が増えてきていることがあります。
荒れた学級自体が多いのだから,新卒なのに,荒れた学級をもたざるを得ないといった状況が生じることがあるのです。
また,もう一つの理由として,「誰も受けもちたい人がいない」ということもあります。
だから,「とりあえず若い先生に任せておけ」となります。
新しい先生に頼もうというわけです。
これは,はっきりいって最低の学校経営ですが,こういった状況があることが,全国の研究会では報告されているわけです。(新聞などでも,時々報告されています。情報公開をどんどんすべきだと思います。)
◆さて,新卒教師なのに,または経験が数年しかない教師なのに,いきなり荒れた学級をもたされたらどうしたらよいのでしょう?
はっきり言って,生半可な姿勢では,とても学級経営を成立させることはできません。
荒れた学級を立て直すというのは,本来は力あるベテラン教師しかできない仕事だからです。
若い教師でそれをやれと言われると,とても大変です。
気概はもちろん必要ですし,技術もたくさん必要です。
そして,教師としての考え方も,革命的に変える必要があるでしょう。
学生気分のままだと,はっきり言って,もっと学級を荒れさせてしまうことになります。
不登校が続出し・・・・,
授業が成立しなくなり・・・・,
学校から脱走する人が増えて,クラスには人がいなくなり・・・・,
教室で消火器をまき,おかしのカスが山のように出て・・・・,
クレームの嵐に見舞われます。
◆新卒たった1年で,教壇を去ってしまう人が,年々増加しています。
とんでもないことです。
やっとの思いで,教員採用試験に合格したのに,待っているのは最初から荒れたクラスなのです。
許せないことです。
ですが,現実として,新卒からいきなり荒れたクラス,問題のあるクラスをもたされたというケースは,毎年報告されているのです。
◆荒れたクラスと出会ったら,どうすべきなのか。
それを二冊の本にまとめました。
①
「プロ教師の「子どもを伸ばす」極意」(明治図書)
②
「若い教師の成功術」(学陽書房)
上の本には,荒れた高学年を受けもったときの学級経営を示しました。
荒れたクラスを受けもった人,またはこれから受けもつかもしれない人には,必須の本です。
本書に,荒れたクラスを立て直すやり方を,全て示しているからです。
二冊目は,私自身が受けもった新卒時代の崩壊クラスでの学級経営の様子を記したものです。
これは教室のエピソード中心なので,崩壊クラスのイメージがわかると思います。
◆新卒で,もし理不尽な状況に追い込まれても,あきらめないでほしいと思っています。
つらい状況でも,絶対に 『道』 はあります。
本を読んで学ぶことが第一です。自分の経験に加えて,先人の経験も参考にすればよいのです。
新卒教師が苦しんでいるのは,私は,新卒教師のせいではないと思っています。
新卒教師を取り巻く学校のシステムや,教員養成のシステム自体をまずは見直すことが肝要でしょう。