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大前暁政の21世紀の教育記録

akimasao.exblog.jp

心ある教師は 授業で悩む

◇子どもにとって価値ある「理科授業」をするには,次の3つが必要になります。


 ①授業技術
 ②授業づくりの方法
 ③ネタ


◇「授業技術」というのは,「授業自体の進め方」です。
 
 授業を,実際に,どのように進めていくかの技術が,ここに入ります。

 例えば,「発問」,「指示」,「説明」の仕方のことです。
 
 

◇「授業づくりの方法」とは,授業の組み立て方,です。

 1時間の授業展開から,単元構成をどうするのか,がここに入ります。



◇「ネタ」とは,「教材」のことです。

 理科は,科学の知識が必要となりますし,実験器具のことを知る必要もあります。






◇さて,理科授業に必要な3つの力。

 
 今までの発刊されてきた「理科書籍」の中で,どのことについて述べた書籍が多いでしょうか?


 ・・・・これは,予想がつく人も多々いることでしょう。



◇理科関係書籍の中で,どの分野のものが圧倒的多数なのか。


 それは,「ネタ本」です。


 「ネタ本」とは,例えば,実験の仕方,教材の情報,実験器具の紹介,科学的な知識の紹介・・・,に関する本です。


 理科ならではの現象と言えるかもしれません。


 理科書籍の,ほとんどが,「ネタ本」です。




◇確かに,「ネタ」を知れば,授業がうまくいくような気がします。


 「実験は,この手順でやろうね。」

 「実験の映像もあるよ。」


 確かに,授業がうまくいきそうです。




◇ところが,理科の授業はネタだけでは,うまくいきません。

 それは,あたかも,ネタが新鮮でおいしくでも,料理の腕がないと,ネタが台無しになることに似ています。


 

◇理科の授業における発問はどうするか?


 指示はどうするか?

 
 説明は,どの程度するか?

 
 ネタ提示の仕方をどうするか?


 発問の順序をどうするか?


 どこを子どもに考えさせて,どこを教師が説明するのか?


 板書の順序は?


 ノートの書かせ方は?


 論争のさせ方は?

 
 結果から結論を出させて,それを交流させるやり方は?


 山場をどうつくりあげるか?



◇こういった,「授業技術」,「授業づくり」に関する内容が含まれた理科書籍が,求められているのです。


 もちろん,心ある先達は,そのような理科書籍をつくってきました。


 理科の科学的知識や,教材研究に片寄った理科書籍をいくら読もうが,授業の腕とは関係ないのです。



 授業の腕を上げるには,授業に関する本を読むしかないのです。


 それも,プロとしての筋金入りの技術を紹介した本で,学ぶしか方法がないのです。



◇理科教育に携わる方に,是非聞きたいと思っていることがあります。


 「理科研究室を出た学生でも,理科授業が苦手なのは,なぜだと思いますか?」



 子どもの理科嫌いに歯止めをかける方法を,探っていくことが肝要です。


 拙著の理科書籍の中では,明確にその役割が分かれています。


 「授業技術」に関する本 → 「たいくつな理科授業から脱出する本」 (教育出版)

 「授業づくり」に関する本 → 「理科の授業が楽しくなる本」 (教育出版)

 
 「授業技術・ネタ・授業づくり」をまんべんなく紹介した本 → 「スペシャリスト直伝!理科授業成功の極意」 (明治図書)


 「実際の理科授業ライブ」 → 「なぜクラスじゅうが理科を好きなのか シリーズ」 小3~小6年(教育出版)




   
 
by akimasaomae | 2013-04-27 10:54 | 楽しい理科授業
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