もうすぐインターネット書店でも発刊されます。
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『忙しい毎日を劇的に変える仕事術』 大前暁政著
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都心ではすでに発刊されています。
三省堂書店にて、面出しされていました。感謝申し上げます。
◇教師の世界では、「忙しい」が当たり前になっています。
毎日、何かの仕事が入ります。
自分の仕事以外の仕事の発生率が半端ではありません。
特に多いのが、「アンケート類」、「提出書類」の多さ。
毎日、様々なところから配布されてきます。
配布された紙は、毎日、毎日ファイリングされていきます。
その分厚さは、1年で戸棚2つが全てファイルで埋まるという状態です。
ただでさえ多いのに、「参加しない場合も、必ず提出してください。」という文言が・・・。
学校の忙しさを端的に示す事実があります。
「50代のベテラン教師が、毎日、職員室から走って3階の教室に行っている。」
休憩時間が5分しかないからです。
これが現場の事実です。
私が尊敬申し上げている50代の専科の教師(算数と理科)の方が言っていました。
「授業が終わって、片付けをする。2分後に、別の校舎で授業が始まるので、急ぎ足で毎日移動する。当然、トイレに行く暇もない。」
私は思います。50代といえば、会社では部長や社長クラスの方。
その方の休憩が、30秒もないのです。
5分休憩のほとんどは、「授業の片付け」と、「移動時間」と「次の授業の準備」に消えていくのです。
こんなことが許されていいのでしょうか。
私が尊敬申し上げている教師の方々の多くは、50代になっても担任をもち、毎日授業を行っている方です。
そういう現場を改革していこうとするプロの教師の待遇が、「30秒の休憩もない」というようなことでよいのでしょうか・・・。
かつて、次の改革をした校長がいました。
1 形式的な行事を一時的に廃止。
2 公務分掌を今の半分にする。
3 会議を今の半分にする。
1の今までどおりの行事を一時的に廃止するという方針には、反対も多かったようです。
ですが、その学校は、教育がすばらしいということで、全国で最も有名な学校になりました。
斎藤喜博が校長だったときの「島小学校」です。
2と3は、結構いろいろな学校で耳にします。
新設校に多いようです。
公務分掌を半分にして、会議を半分にして困ったのでしょうか。
結論は、「まったく困らなかった。」そうです。
斎藤喜博の島小学校は、職員会議が月に一回だけで、時間を過ぎると強制的に打ち切られ、次回の会議に回されていました。それで困るかといえば、困らなかったということです。
歴代の名校長の仕事を知れば知るほど、
次の原則が大切だということがわかります。
「仕事をしていく上では無駄を排除するシステムが必要だ」
教師の仕事の本質は何でしょうか。
「子どもの可能性を引き出し、伸ばすこと」につきると思います。
先日、「テストの採点に膨大な時間をとられて、教材研究をする暇がない」と悩んでいる若手の先生に会いました。
私は、「テストの採点よりも、教材研究を優先させた方がよい」と思いました。
他のベテラン教師も同じ考えでした。
ところが、若手教師は言うのです。
「テストの採点の時間が生み出せないのです。」
必要なのは、「仕事術」です。
今まで誰も教えてくれなかった「仕事術」を知ることが大切なのです。
島小学校のように、校長が大改革をするという学校なら、多忙化は防げるかもしれません。
私は、一度だけ「放課後の会議がほとんどない」という学校に赴任したことがあります。
放課後を、教材研究の時間にとってくれていたわけです。
ところが、全国の先生方に聞けば聞くほど、放課後に会議のない学校は「皆無」ということがわかります。
忙しい現場なら、自分で「忙しくならないようなシステム」を組まなくてはならないのです。
「忙しい毎日を劇的に変える仕事術」を少しでも多くの方に知ってもらいたいと思っています。
教師は、一般企業に勤める人よりも「2.5倍」の倍率で、「うつ」などの病気になりやすいという統計があります。
たった1年で教壇を去る教師も、年々増え続けています。
この現状を打破すべきなのです。
本書は、現状が変わらないことに対する「自分を守るための」、「反骨の」仕事術です。
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「忙しい毎日を劇的に変える仕事術」(学事出版)
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