◇新刊が出ます。
「なぜクラスじゅうが理科に夢中なのか 小5理科授業」
5年生における理科授業の実践記録です。
◇理科が嫌いな人に尋ねたことがあります。
「いつの時点で嫌いになったのですか?」
ある共通点がありました。
「低学年の頃は、理科が何となく楽しかった。」というのです。
ところが、高学年になって、「急に難しくなっておもしろくなくなった」と。
「実験ばかりで、何か楽しくなかった。」
「授業が難しくなった。」
「教師の説明が多くなった。」
「何の実験をしているのか、わけがわからないまま授業が進んでいった。」
などです。
◇また、分野について尋ねると、「物理」と「化学」でよくわからなくなった、という人が結構います。
難しい内容を、難しいままに教えるのなら、誰だってできます。
「本で知っている知識を、これみよがしに、どんどん質問していって、教師が説明すればいいだけ」、だからです。
理科では、理系の教師が知識を豊富にもっていて、それをこれみよがしに教えるという風潮があります。
学習者としては、何が何だかよくわからないのです。
難しいことを、簡単に教える必要があるのです。
小学校5年生の理科授業をするにあたり、私が一番こだわったのは、「難しい内容を簡単に教えること。できれば知的に教えること。」です。
3月末に教育出版から発刊されます。
「理科嫌いの子は、理科を教える教師によって生み出される」と言われます。
高学年で、理科嫌いになる人が、多いという現実を重く受けとめています。
来年度、高学年を担任する教師は、心して準備しておきたいものです。
御感想多々、感謝致します。 →
「学級づくりスタートダッシュ」大前暁政著(学陽書房)