「理科の授業が楽しくなる本」(教育出版)
「なぜクラスじゅうが理科を好きなのか」(教育出版)
◇「平成20年度小学校理科教育実態調査」の結果で次のようなものがあります。
経験5年未満の小学校教師(学級担任)の91%が、理科の指導法に自信がないと答えている。
時々、若い先生から相談されます。
理科をするときに、どういう授業をすればいいのですか?
観察をさせるときに、どう観察させればよいのかわかりません。
◇大切なのは、授業の進め方を知ることです。
といっても、具体的に、1年間の授業案がなければ、授業はできません。
教科書を見て、授業が創れるわけではありません。
指導書を見ても、発問や指示は載っていません。
必要なのは、次の点なのです。
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1 発問、指示、準備物など、授業の具体的な進め方
2 授業の写真、子どものノートのなどの授業に対するイメージ
3 1年間全ての授業
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◇授業のやり方さえ知れば、1年目の先生でも、すばらしい授業はできるのです。
私は、そう確信しています。
悪いのは、1年目の先生の力量ではなく、ただ、教え方の本がないだけなのです。
教師の世界はマニュアルがない唯一の職業だとも言われます。
教え方が、きちんと示された資料がないのです。
◇大学でも教え方を教わらない。
教科書や指導書を読んでもわからない。
1年間の具体的な教え方の資料が必要とされているのです。
◇1年目から、常々考えてきました。
「理科の教え方が全てわかる本をつくりたい。」
「そうすれば、1年目の先生や、若い先生が苦労することはなくなるのに・・」
こうして生まれたのが、次の2冊です。
「理科の授業が楽しくなる本」(教育出版)
「なぜクラスじゅうが理科を好きなのか」(教育出版)
◇特に、「なぜクラスじゅうが理科を好きなのか」は、小学校3年生における、1年間の全ての授業記録です。
1年間の指導に、私はこだわっています。
2010年3月には、小学校5年生における1年間全ての授業記録が出版されます。
◇政策研究大学院大学教授の岡本薫先生が、私の本を読んで、次の趣旨のことを言ってくださいました。
この本を読めば、それを使ってさらに良い授業を生み出せる。
これこそ、私が望んでいたことです。
ある程度の授業のやり方がわかれば、それをもとに、自分で創造して、さらに良い授業ができるのです。
私が本を書いているのは、若い教師との連携のためなのです。
全国の若い教師が、手を取り合って、より高い教育方法を創れたらと願っているのです。
いわば、拙著は、連帯の書なのです。
この書をもとに、若い教師がどんどん自分の創造性を発揮してくれればと思うのです。
教育を良くする取り組みは、個人で行うものではなく、同年代の教師が連帯して行っていくものだと思っています。
多くの若い教師が、教育を良くする取り組みへの参加することを、望んでいるのです。