◇教師になったら,子どもを教えなくてはなりません。
「教師が子どもを教える」
考えれば,当たり前の話なのですが,これが当たり前になっていない現状があります。
例えば,教えるためには,指導の技術がないといけません。
プールで25メートルを泳がせようと思ったら,教師が教えるだけの技術と技能をもっていないといけません。
教師に教えるための力がないと,子どもに水泳の力をつけることはできません。
短く言えば,
「教えるだけの教育技術と技能がないと,子どもを伸ばすことができない」
ということです。
◇当たり前の話です。
が,勘違いも見られます。
それは,例え,教師が25メートルを泳ぐことができたとしても,子どもを教えることはできないということなのです。
私は子どもの頃水泳を習っていました。
当時とれる最高の級までとっていました。
ところが,水泳をいざ教えるようになると,何もできなかったのです。
何から教えていいのかわからないのです。
人に何かを習得させようとすれば,教えるための力がいるのです。
指導技術がいるのです。
教師が逆上がりができても,子どもができるようになるかどうかは,別の力が必要となります。
では,どうやって指導技術を身につけ,教えるための力を伸ばしていけばよいのか。
新卒から20代までに,ある努力をすべきなのです。
どういう努力をすればよいのかを示したのが,「20代でプロの教師になれる」の本なのです。